
ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」の中で、指導医役の奥田瑛二さんが、主人公の研修医・まどか(芳根京子さん)に言ったセリフが印象的でした。
研修医のまどかが残業を終えて職員室に戻ると、指導医の角田が居残りで、大学ノートに患者一人ひとりについて、日記のように鉛筆で記録していました。机には、これまでのノートが10年分も積み重ねられています。まどかはそのノートを見て、「すごい…!」と驚きます。
すると角田が、こう言います。
「やっぱり紙に書くのはいいね。忘れないし、自分の成長を確認できる」
この言葉を聞いたとき、私はすぐに9マスノート(M9notes)のことを思い浮かべました。
今は何でもスマホで済ませてしまう時代です。メモもスケジュールもデジタル管理が主流になり、手書きの習慣が減っています。確かに、スマホは便利です。
しかし、それとは逆に、紙に書いて「考える」「記憶する」「振り返る」ことのほうが、実はより深い学びにつながるのではないでしょうか。
昭和世代の指導医が、今どきの若者に向けて言った何気ない一言でしたが、その言葉には大きな意味を感じました。
紙に書くことで、思考が整理され、記憶に定着し、あとから見返したときに自分の成長を実感できる。
角田先生の言葉は、まさにその本質をついています。
9マスノートは、単なるメモ帳ではなく、「自分の成長を視覚化するツール」です。
1日1ページ書いていけば、1ヶ月後、1年後には、まるで角田先生の10年分のノートのように、あなた自身の思考と経験が詰まった「財産」になります。
紙に書く人と、書かない人の差
今日やったこと、明日やること、考えたことや振り返りを、毎日ノートに書いている人と、頭の中だけで整理している人では、1年後にどれくらいの差が生まれるでしょうか?
人生を左右する大勝負のとき、これまでの経験や学びが、ノートに書き残されている人と、頭の中にあるだけの人では、どちらがより良いパフォーマンスを発揮できるでしょうか?
結局のところ、頭の中にあることを「ただ紙に書いてきただけ」の違いです。
しかし、その違いが、大きな成果の差を生むのです。

手書きの9マスが、あなたの成長を形にする
もし、あなたが何かを学んだり、新しい挑戦をしているなら、9マスノートに書いてみてください。
中央のマスに今日のテーマを書く
周囲のマスに、その日考えたことや学んだことを書く
定期的に見返して、自分の成長を実感する
たったこれだけで、思考が整理され、記憶に残り、次のステップへ進むヒントが見つかるはずです。
とはいえ、「成長を書くのは難しい」「何を書けばいいかわからない」と思うかもしれません。
それもそのはず、自分の成長は、その瞬間にはなかなかわからないものだからです。
でも、後になって振り返ったとき、「あのとき、こんなことを考えていたんだ」「この頃はこんな課題に向き合っていた」と気づくことができます。
成長は、あとから見えてくるものなのです。
だからこそ、あなたも今日から、9マスノートに何か書いてみませんか?
(中島正雄)