目標は人生を豊かにする

目標は人生を豊かにする

9マスノートは、中央に正方形の3×3の9マスが引かれたノートのことです。
縦にしても横にしても同じ形の正方形のレイアウトが、このノートの特徴です。

正方形はとても美しい形です。
美しいものを見ると、脳が活性化し、思考が広がります。
9マスノートは、この「9マスの形の力」を使って考えるためのツールです。

目標を9マスノートに書くとどうなるか?

まず、中央のマスに目標やテーマ、考えたいことを書く。
そして、9マス全体をじっと見つめる。

すると、不思議なことに、脳が自然に反応し、周りの空いているマスを埋めたくなるのです。
これは、人が本来持っている認知機能の一つです。

9マスノートは、この誰もが持つ「埋めたくなる心理」を活用し、自分で考える力を引き出すように設計されています。

マスの制約が、思考を研ぎ澄ます

中央に目標を書いた場合、周囲のマスには「どうすれば目標を達成できるか?」という行動や計画が書かれることになります。

9マスノートのもう一つの特徴は、書くスペースが限られていることです。
マスの中に長い文章を書くことはできません。

そのため、余計な言葉を削ぎ落とし、2〜3語の短いフレーズにする必要があります。
この制約が、考えをシンプルにし、「本当に大事なこと」に集中できるようにしてくれます。

考えながら言葉を絞り込むことで、行動や計画が腑に落ちるようになり、
目標達成に向けた道筋が、より具体化されていくのです。

目標を視覚化し、行動につなげる

目標は、書く前までは頭の中にあるだけで、目に見えません。
しかし、9マスノートに書くことで、文字として目に見える形(視覚化)になります。

ここまで来れば、あとはマスに書いたことを行動に移すだけです。

1つのマスに書かれた行動は、目標に近づくためのステップです。
この「目標に向かう行動」のことを「努力」といいます。

周囲のマスに書いた行動を一つひとつ実行していくこと。
つまり、努力を積み重ねることを「ベストを尽くす」といいます。

大谷翔平選手の「目標達成シート」

大リーガーの大谷翔平選手が高校生のときに書いた「目標達成シート」は、まさに9マスノートの考え方と共通しています。

そのマスの一つには、野球とは関係のない「ゴミを拾う」という行動が書かれていました。

実際に、大谷選手はメジャーの試合中でも、グラウンドのゴミを拾ってポケットに入れるシーンがよく見られます。
彼にとっては、これも目標を達成するための行動の一つなのです。

ゴミを一つ拾うごとに、目標に近づいていく。
大谷選手の行動は、「小さな積み重ねが、大きな成果につながる」ことを証明してくれています。

あきらめなければ、目標から遠ざからない

目標に向かって行動を続ける限り、目標から遠ざかることはありません。

オリンピックのメダリストたちがよく「あきらめなければ夢は叶う」と言っています。
これは、実際に努力を積み重ねてきた人だけが言える言葉です。
そして、それは本当のことだと思います。

漫画『スラムダンク』の安西先生の名言、
「あきらめたら、そこで試合終了ですよ。」
この言葉も、多くの人の心に残っています。

目標があることは、人生を豊かにする

目標があるというのは、それだけで素晴らしいことです。
目標があるからこそ、「どうすれば達成できるか?」を考え、行動する。

このプロセスを積み重ねることで、
目標を持つこと自体が、人生を豊かにするのだと思います。

(中島正雄)