81マスとは、正方形の3×3の9マスのまん中に”自分の夢”を書いて、それをさらにまわりに8ケの9マスに展開して、”自分の夢を叶えるには、自分は何をすればいのか”をひたすら自分に問いかけながら、自分の夢が叶う道のりを深く考えていきます。頭に浮かんだ言葉を小さいマスに入るように、短いフレーズにして1マス1つずつ、手書きで書いていきます。
レポート用紙のように白い紙に横罫線が引いてある紙より、正方形のマスが秩序を持って並んでいる紙の方が、閉じられたマスを埋めたくなるという人間が本来持っている機能も手伝って、深く考えることができます。最初は81ケもと思うかもしれませんが、これが書き始めてみると意外と短時間で書き込むことができます。集中力も発揮して、書き上がったときの爽快感、達成感は例えよう無い気持ちよさがあります。この理屈を利用して、自分の夢の実現を81マスに書いた事例が2つ届きました。本来、81マスは他人に見せるために書くモノではないのですが、他人がどのように書いているのかが気になるのは、誰もが思うところでしょう。
今回、届いた事例はいずれも女性からです。まん中のマスに「プロテスト合格」と書いた19歳と、「自分創りSTART」と書いたディズニーダンサーに憧れてダンスを始めたダンス歴38年の方です。わたしは、どの81マスを見るたびに81マスから放たれるオーラを感じます。
わたしは81マスを見て、どこのマスから書いたのかな〜と想像します。1マスには余計な言葉を削ぎ落として文法無視のフレーズにして書きます。中には自分で言葉をつくる方もいます。ユーミンと同じ”日本語と格闘”を楽しんでいる様子がわかります。今回の81マスからも「自分創り」というフレーズです。ひらがなで「自分づくり」、漢字だと「自分作り」「自分造り」とあります。「創り」と書いたところに、その人が見ているこれから先の景色が、わたしにも見えてくるようです。
まん中に「ジーパン屋になる」という夢を書いたウドノさんが書き出した81マスの中で一番お気に入りは「笑」でした。見た目は漢字一文字だけれど、一文字ではないのだ。1マスに書かれた短いフレーズには、目に見える文字の部分と、削ぎ落とした見えない文字が表現されています。81マスからオーラを感じるのは、前向きなフレーズということもあるけれど、きっと文字にしなかった見えない思いがあるからのような気がします。
中島正雄