これから人前で話をする。これからいよいよ本番。失敗できない。「どうしよう、どうしよう」自分を追い詰める、緊張がはじまり、緊張がどんどん大きくなっていきます。こういう経験はありませんか。そんなときに、手のひらに「人」の字を書いて飲むといいと言われたことありませんか。代々伝わる緊張を乗り越える智恵の一つです。
社運がかかっている大事な商談、失敗できない式典の司会など、いつも、何回も、同じ経験をしていても、その道のプロでも、緊張はあります。そんなとき、9マスノートが役に立っています。
9マスノートを使っている営業マンは、商談前に、9マスノートを取り出し、商談で話したい(伝えたい)キーワードを書き出します。1マスに1つ、言いたいことがなくなるまで書き出します。もう書けない、埋まらないマスが出るまで書きます。言いたいことを、一度、頭の中から9マスに全部出し切るのがポイントです。すると不思議と心が落ち着いて、「これだけ伝えればいい」ことがわかりるといいます。今は、9マスノートに書き出して心を整えてから、商談に向うのが彼のルーチンです。
見た目は堂々として落ち着いて見えるプロの司会方でも緊張があるようです。司会をする前に、9マスに向かって自分のやるべきことを書き出しています。司会があるたびに、9マスには毎回、同じことを書いています。自分で自分を点検しているかのように、9マスに書き出しています。そして、書き上がった9マスをジーッと見て心を落ち着かせ、心を整えます。失敗できない緊張する本番前、9マスに書くことがルーチンになっています。
手にペンを持って、紙に書くことで心を整えることができます。これも緊張を乗り越えるための、わたしたちの智恵の一つです。緊張しそうなときの”マイルーチン”を持っていると心強いです。9マスノート書き出すというルーチン、マネてみてはいかがでしょうか。
9マスノートが無いときは、紙に9マスを書いてもよろしいです。紙が無いときは……湯川教授のマネをしない程度に。
中島正雄